セントラルアイランド体育館での稽古。TZさん、FOさん、TJさん、KIさん、HGさんが参加。今日の課題は「脚の外旋」「腰軸」とする。「脚の外旋」は、四股を踏んでいる際に体軸の左右の振れを少なくするために取り入れた。これは技への応用を容易にするためである。足の角度は90度を基準とする。「腰軸」は佐川先生の腕立てについて残した言葉「腕立てで身体が一つになった」から、こうではないかと考察したものである。2つともに確実な効果は体感できなかったが、引き続き取り組もうと思う。稽古前に「立禅」に関する本を読み、その中にあった「腕を脚のように使う」を体感出来た場面があった。これは大きな収穫であった。
座技 両手取合気揚げ輪回し投げ
「腕を脚のように使う」を僅かだが体感出来た技。FOさんは押し込んでくるのでそれを受けて支える感じ、KIさんは引き掴みなので腕を動かさずに(接点の圧を保つように)体を前に送る感覚で技を掛ける。それぞれ良い感触であった。TJさん、HGさんも同様である。反省点はFOさんが受けの際は腕に力が入ってしまったこと。腕の力の抜き方は喫緊の課題である。稽古の振り返りで、結局、FOさんの受けとKIさんの体の送りは同様の体使いであるのではと推察する。次回の稽古で検証したい。
座技 両手取手刀立て後方倒し
H先生系の技。合気揚げではなく両手を立てることにより接点を明確にすることが肝要。その明確になった接点を水平に押す。稽古の振り返りで、これは「拍手」の変形ではないかと考察する。この技でも「腕を脚のように使う」術理を垣間見ることが出来た。それはHGさんが元立ち、FOさんが受けの時のこと。HGさんが終末動作で接点を押そうとしたときにFOさんが「接点はそのままで体を後ろに持っていくように」と要求し、HGさんそのように動くとFOさんが後方に倒れた。横で見ていると正に自分がイメージしていた「腕を脚のように使う」動きである。
座技 外手取拍手後方投げ
最近、TZさんが良く取り入れている技である。今までは空いている手で先行的に技をかけてから取られたほうの手で技を掛けるという術理でだったが、皆、図らずも空いている方の手を動かさずに技を掛けたいようで各々でいろいろと試していた。その中で2つほど有効そうな理を見つけた。一つは「中心を守る」である。片手技だとどうしても指先が正中線を超えがちになるので、指先を「中心を守る」イメージで正中線上に置くことで身体の「よれ」を無くすというもの。もう一つは「半身使い」の具体的な使い方で、半身を「中心に畳む」である。半身を中心に寄せるように畳む。感覚的にはOM師の「仙骨操作」や四股踏みに近い身体使いである。ただし、これを空いている側を畳むのか、技を掛ける側を畳むのは検証が必要。現時点ではナンバの原則から後者であるような気がするが… 要検証
立技 外手取手ぬぐい打落とし
皆で検証し、「相手を崩す際には縦と横の崩しをしっかりと分けたほうが良い」という結論に達する。これを「十字の理」と命名す。流れで手首を回してしまうとこちらの手首が受けの掌に斜めに当たってしまう。手首を手ぬぐい打ちで横方向に崩し、受けが反応したところで指先を下に向ける。これが縦方向の崩しである。受けが反応する時間を確保するためにも崩しを分ける必要があるのかも。要検証。これも片手技なので「中心に畳む」身体使いを意識すること。
立技 両手出し自護立ち掌乗せ触れ合気落とし
この技の崩しの根本として「受けをつま先重心」にする必要がある。これは間違いない理であると思料するが、問題はこれをどうやって成立させるか?今日の稽古では大きく2つの理合でこれを行った。一つは受けの指先を刺激して重心を引き出す方法、もう一つは「シンクロ(同調)」による方法である。指先を刺激する方法は受けの指先を掌でこすってこちら側に引き出す。この時に手の張りが重要になる。シンクロによる方法は2つあり「先生立ち」で受けに近寄りつま先重心にする方法と、掌を乗せた後にこちらをつま先重心にすることで受けをつま先重心する方法である。自護立ち感覚の強い人は掌を乗せてからの方が相性が良さそうであった。また、下に圧する際にもこちらの膝を曲げることによりシンクロを起こして相手の膝を曲げるという要領も検証した。受けに「シンクロ」を起こすには何が必要か?今後の課題である。
所 感
今日の稽古では思いがけず「腕を脚のように使う」を横から見ることが出来た。自分のイメージ通りであった。これは導きであろう。是非修得したい技術である。また、最近の稽古では「拍手」の有効性を実感している。一人稽古などでもっと深化させたい。個人的な体感としてどうしても腕に力感がでる。これは腕立て伏せの影響か?佐川先生は「力を抜くために鍛錬をする」との言を残している。やり方が間違っているのかも…

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