2025.8.23 重心の引き出し

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イーストワード体育館での稽古。TZさん、FOさん、KIさん、KDさんが参加。今日の課題は「羽手の定着」と「桃色の餅」とする。羽手はある程度定着したものと感じるが、いつもの悪い癖で手を緩めると元に戻ってしまので引き続き取り組んでいこう。「桃色の餅」とは、稽古前に読んだ本に合気道に関する記述があり、その中で高名な先生の「合気道の技とは赤い饅頭と白い饅頭を混ぜ合わせてピンクの饅頭をつくこと」という言葉を紹介していた。この言葉に思うところがあって今日の課題とした。饅頭を餅に変えたのは私が餅好きであるかである。また、今日は「重心の引き出し」について示唆を得ることが出来た稽古となった。

杖 両手持ち合気揚げ後方倒し

杖で縦回転の合気揚げにより崩す技。FOさんのようにどっしりと構えて掴むに人にはなかなか難しい技だが、どう崩されたいか要求を聞くと「フェイクと入れて欲しい」とのこと。そこで受けとつながったところで手を離して間合いを詰めてみるとうまく技が通った。これは「重心を前足に引き出し」ているのではないかと皆で検証する。FOさんは基底面上に下半身を固定してから掴み押すので、手を離すと思わず体が前に移動する。(これが重心を前足に引き出す動きになる。)、同じ親指派の私は、受けがつながりを作ってくれると、もっと押し込もうとするので重心を前足に引き出される。小指派の人はいま一つハマらないが、そもそも引き上げているので、その動きを邪魔しないようにすることに注意する。KIさんは小指だけで揚げることが出来た。小指派の崩しについては要検証である。

杖 両手持ち合気下げ

この技は重心を引き出した後について示唆を得た技。重心の引き出しかたは前述を同じ、その後、引き出した側の膝を合気下げの要領で回すのだが、合気下げの終末動作において、押し込もうとすると受けと当たってしまう。基準点は「膝」。膝が回るように円を描くこと。左半身でいえば、重心を引き出した結果として、手の位置が右腸骨であれば、円を描き終わりは右腸骨より前に出ないこと。極端に体の後ろ側に下げても良い。あくまで基準点は「受けの膝」である。崩しかたについては「指による崩し理論」。

座技 両手取 引寄せ合気揚げ側方投げ

「桃色の餅」ついて体感した技。FOさんが受けの際、合気揚げした後の投げの段階で技が止まる。FOさん曰く「井桁になっているので、この井桁を歪ましてほしい」とのこと。両手と両ひざの4点で井桁の形になっているので、この形を変形させるということである。これが「桃色の餅」のイメージを合致した。それまでは、合気揚げした後に、投げる側の手だけを動かして投げるという感覚であり、ともするとこれが「合気の技」と考えていたが、これでは赤い餅と白い餅(受けと取り)がぶつかっているだけである。なぜなら「自分の形を変えないようにしている」のだから。混じりあって桃色の餅になるように、つまり、自分の形も変わりながら受けを崩し投げるようにする。
自分の形を変えることを許す。これは柔軟な面白い思想だ。きっと先生も同じであったのだろう。

立技 指取巻き落とし

「指による崩し」の理解が深まった技。KIさんがTZさんの受けを取っていた際、いろいろと要求をした後に再度掴み直した。それも「さあ、がっちり行きますよ」といった感じで。その時に一瞬、TZさんの指を引き上げたのを目の当たりにし、やはり小指派は「引き掴み」なのであることを確信する。もし私が同じことをやれば押し込むであろう。親指派は「押し掴み」である。また、指取の技では、小指派は「指先を曲げる」、親指派は「指を反らせる」ことにより、それぞれの「利き指」に反応が起こるが判った。また、稽古の振り返りで、親指派に対して親指を張ると効きが良くなるのは、親指を張ると手掌が反るためであるという仮説を立てる。今後検証したい。

所 感

本日の稽古では、「重心の引き出し」についての示唆を得ることが出来て有意義な稽古となった。これは以前にも書いたが、ここを意識すると格段に狙い所を定め易くなる。指による崩しも大分深化してきた。親指派は押し掴み、小指派は引き掴みは判った。留め掴みは中指派だろうか?中指ではなく、足を留めているだけなのかも。更に検証して体系化していきたい。また、「桃色の餅」については崩しの術理でもあるが、精神的安定をもたらす理合いでもあるようだ。

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