2025.8.25 重心の引き出し その2

合気

イーストワード体育館での稽古。TZさん、FOさん、KIさんが参加。今日の課題は「重心の引き出し」とした。これは前回の稽古で朧気ながら掴んだ感覚である。また、「羽手」については習慣化できるように意識していきたい。今日は、やや問題が発生して稽古に集中できない状態であった。精神的な不安定さが技に影響を及ぼすことがよく理解できた。なんといっても姿勢に大きく影響が出る。そして腰肚に力が入らない。問題自体は大したことないものなのに、である。反対に姿勢を改善すれば気持ちが前向きになるのもうなずける。(実際に稽古途中から心配事が気にならなくなっていった)古武術を稽古する効用として喧伝しても良いだろう。課題については、「動きの中で重心を引き出す」ということを体感することができた。羽手については効果を感じることができた一方で、やり方についての問題点を見つけることができた稽古であった。

座技 両手肩取回旋投げ

体を回そうとするもうまく回れず。下半身と上半身がつながっていない感じ。上半身の回転で崩そうとするが、これだと片方の肩が引いてしまうため受けが崩れない。羽手の意識も薄い。FOさんの「ガッと指を張ってそのままの形で回して欲しい」との要求は、まさに上半身と下半身をつなげるための要求であろう。稽古後の振り返りで、両肩を回すのではなく、まず回す逆側の肩で攻めて反射を起こし、その後に順側の肩で回すのではないかと考える。また、「重心の引き出し」の方法が曖昧で今後の検証が必要であると感じた。

座技 一本取

「羽手」の効果が現れた技。受けの手刀をいつもよりも力感がなく留めることができる。ただし、崩しが皆と若干違っていたのは気になるところである。皆は一般的な崩し方で留めた受けの腕を奥に押し込みながら回して崩す。私は受けの腕を押し込むも、それほど奥に押し込まずに受けの押し返しを感じて、それを回す方向に誘導して終末動作にまでもっていく。3人共に極めまで運ぶことができた。これは羽手の効用であると思料する。だがKIさんには「崩れるけど、うちの会の崩しかたではない」との評をもらう。気になるところではある。稽古後の振り返りで、「受けの押し返し」がまさに「重心を引き出す工程」であることが理解できた。最初の接触だけが「重心を引き出す」場面ではないということである。

座技 後手両手取前方投げ

「指による崩し」について示唆をもらう。後手を上方まで上げられた状態から始めて、上体を前に倒して崩すまでは同じ。小指派は上体を戻したあと「受けの掌に突っ込む」ことで崩し、親指派は受けの「掴みの位置を変えない」ことで崩す。(具体的には肘を曲げるようにする)また、小指派は手首だけを曲げて(肘は曲げない)掛け(投げ)、親指派は肘を曲げて掛ける。

立技 後手両手取肩担ぎ投げ

小指派は手首を反らせるようにすると小指がこちらの手に引っかかる。親指派は親指を張り、落とすようにする。特に小指派の掴みがはっきりと体感できたことは収穫である。いつもは親指派ほどの力感を感じないが後手だからか。また、二番目の腕の担ぎ方が解ったことも収穫だ。「着物を羽織るように」という表現をするが、実際は一番目の腕を担ぐ時のみで、二番目の腕は手の位置は変えずにその高さで巻き込むと、受けが苦しくて自ら肩に乗っけてくれる。決して担ぐことなかれ。

立技 外手取外回し投げ

KIさんの「送り足が遅い」という評価改善のため選んだ技であったが、いつもとおりFOさんの要求により、やや技が変わってしまう。ただ、重心の引き出しについて面白い現象を見出すことができた。それはFOさんが「一旦間合いを詰めてから後ろに引き、そこから手を回されると投げられる」との要求があり、反対にTZさんは「後ろに引かれるよりも前に出てこられて方が良い」との要求であった。これは親指派は前⇒後の動き、小指派は後⇒前の動きで崩されるという現象である。今回は足をつけたが、もっと体の動きで体現できたら理合いとして使えるかもしれない。要検証である。

立技 外手取横手刀後方倒し

親指派は自分の肚に手刀を押し付けるようにすると崩れが起きる。KIさんは「手刀を前に出して欲しい」との要求であるが、TZさんは親指派と同じ。これをどう判断するか。両方共に「手刀をしっかりと真横に作って欲しい」との要求なのではないだろうか。これなら共通点ができるが、指による崩しの違いがあまり出ない。今後検証したい。

所 感

今日は稽古の前段で、僧帽筋から上腕のラインに力を込めていた感覚があった。これは羽手を習慣化させようとする意識が強かったためであろう。(特に一本目が羽手の意識が薄く、反省したことも影響したと思われる)これは問題点で、今後、特に留意する必要がある。実際は「肩甲骨の奥から上腕につながるライン」である。また、「重心の引き出し」については、動きの途中でも重心を引き出すポイントが存在していることが解ったことは収穫である。じ後の稽古に生かしたい。今日は「ピンクの餅」についての意識が全くなかったのは大反省である。次回から「桃色の餅」として「羽手」と同様に肝に銘じて臨みたい。

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