2025.11.10 力を変化させない

合気

セントラルアイランド体育館での稽古。今日の課題は「あご上げと肩の位置」とした。これは最近取り組んでいるプッシュアップでの肩の位置の検証である。効果的であることが確認でき、副次的な効果もあったので更なる検証が必要。今日はTZさんの実験の関係で稽古時間が少なくなったが、月曜稽古特有のマニアックで実験的な稽古となり、その中で「力を変えない」について発見できた。これは今後の体理への波及が期待できるものである。また、「橈骨と尺骨の動き」と「鎖骨と肩甲骨の動き」について着眼をもって臨んだが、これも手応えを感じることができた有意義な稽古となった。

座技 両手取合気揚げ後方倒し

TZさんが実験準備の間に稽古する。「一旦受けを留める」~「力の方向を変える」~「手を差して後に倒す」という一連の流れはいつもと同じ。今までは合気揚げにより受けの重心を浮かしてから後方に倒すようにしていたが、この流れはどちらかと言えば「合気下げ」に近い。これはこれでアリであると思う。「合気揚げからの展開」に固執しないことも大事だ。柔軟な考えをもとう。

座技 両手取合気揚げ

先の技からの応用として、「一旦受けを留める~力の方向を変える~手を差して後に倒しかけて」から揚げてみる。FOさんからは「それでは手に乗っかれない」との意見をもらう。「受けを留める~力の方向を変える」までは同じだが、そこから親指を支点にして回して欲しいとのこと。実験準備が整ったため途中でやめたが、確かに言わんとしていることは判る。今後も検証していきたい。

座技 両手取片外回し投げ

FOさんからは「差し手がもうちょっと欲しい」と言われ、「肩の位置」を意識して差し手をしてみた。外回しの際には「鎖骨を肩甲骨の動き」も意識して技を掛けたところ、見事に通った。FOさんからは「差し手が全く動かずに支点となっていた。どうやったの?あご上げ?」との評価をもらう。肩の位置を意識した結果、あご上げが発動されたのではないのだろうか。とすればプッシュアップ動作での肩の位置は正しいということ。これは嬉しい。引き続き検証したい。また、KIさんには「腕を動かす前に何か別なところを動かして欲しい」との評をもらう。KIさんの時は「肩の位置」の意識がなかったが、これも何か影響しているのか。

座技 両手取拍手後方投げ

今日は拍手の際に、「橈骨と尺骨の動き」を意識してみる。まずまずの効果を感じることが出来た。これにより前腕を返せるようになり、手首の捻じれがなくなる。FOさんのアドバイスを受け親指派は上側の腕を、小指派は下側の腕を意識してみたところKIさんにもよく効いた。FOさんの初手でかなり手を伸ばしてしまったが、「う~ん、でもまあ、これでも効いてるよ」とのことだったので、「橈骨と尺骨の動きを意識する」効果は高いのだろう。まだまだ検証の余地あり。

座技 諸手取燕返し後方投げ

これも「橈骨と尺骨の動き」を意識する。いつよりは力感なく回内外できるので、FOさんには回内を主に、KIさんには回外から回内の動きを意識して掛けてみる。KIさんは「捩じる動きはいらない。少し差し手があれば良い」とのこと。ここの加減が難しい。差し手はあご上げか?TZさんからは「体半分が使われていない」との評をもらう。どうしても片手技になると「拍手」を忘れてしまう。注意が必要。

立技 後手両手取後方倒し

立技だったので、先生の映像を見て感じた「足捌き」のうち、「内股」を検証してみたところ全くダメ。「橈骨~」の意識や「肩の位置」のどれも通らず。今日一番滞った技となった。TZさんは「掴んだ手の真ん中に差し手が欲しい」とのことであった。親掴み、小指掴みの中間ということか

所 感

今日の稽古の一番の収穫は、「力を変化させない」ということを体感できたことである。「相手の力を受け留めて」から「力の方向を変える」のだが、この時に力を加えたり抜いたりすると、受けが反応して技が止まってしまう。「受け留めた」ままの力で方向を変えるように。これを成立させるのが「骨を動かす」や「意識を使う」であるが、もっとも大事なのは「受け留めかた」。ここがズレていると、そもそもの出発点が変わってしまう。この「力を変化させない」感覚は、自分が受けの時に感じたものであり、取の際に意識してはいなかった。が、「腹を回す」「胸を動かす」「肩甲骨を回す」などにおいても同様なのではないだろうか。別に力感が無いわけではなく、受け留めた時の力(張り?)を維持したまま動かすことができればよいのでは。うまく技が掛かった時の「力感が無い」や「こんな動きでいいの?」などはここからきているのかもしれない。今後検証していきたい。

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