イーストワード体育館での稽古 代稽古を執ったが参加者はKIさんのみ。二人だったので検証したい技を集中的に稽古した。主演練項目はいつも通り「よたれかかる」であったが、今日の稽古の特性としてあまり意識せずに気になる技の理合いを探る稽古となった。
座技 両手取合気揚げ後方倒し
いつも通りの効き。KIさんには、差した後に受けの反応を待つように要求する。こうすると受けが揚がる方向へ自分で動きだすことを確認。
座技 両手取拍手後方投げ
KIさんが先生の動画を見て気が付いたポイントを検証したいと選んだ技。そのポイントとは「大きく動く」である。この技では、合気揚げの際に「お尻が浮く」ぐらい差し込んでいたとのこと。実際そのように掛けてみると、腕の動きはさほどなくても受けが揚がる。また、この技では「後方に投げる時に引かれる」のでそれを消すにはどうすれば良いか、という話になった。二人で検証して、差した後に「体全体で引く」という結論になる。指先を残して背中側を先行させるようにする。先生が説明していた動きと一致する。他の後方投げについても同様の理合いか？
座技 内手取鉤手掛け後方投げ
KIさんが前回の稽古で消化できなかった技をリクエストする。軸の取り方の違いで技を掛け方が変わるのが今一つ理解でなかったとのこと。右手掛け右軸のときにFOさんが説明した掛け方をどのようにするかとの質問であった。基本は右手を掛ける時は左側に軸を立てるのだが、この技は相手の体の向きに合せて胸を開くと回答する。しかし、これも後方投げであるので、拍手後方投げと同じく「体全体で引く」を試してみると良い効きであった。KIさんだからだろうか？次回稽古で検証したい。
座技 攻手内手肩押し横倒し
「骨の入れ換え」を検証した技。KIさんは「接点を少し奥側に置いてその接点を変えないで欲しい」との要求である。手首は尺屈した方が良さそうだ。今日の稽古では「骨の入れ換え」ではなく別の理合いを見つけた。それは「押し負ける」である。骨の入れ換えを行ったあとに受けを倒すために押すが受けの抵抗に腕が負けて体だけが押す方向に動くと受けが倒れる。これも拍手後方投げと同じ理合いか？
立技 横外手取呼吸落とし
「呼吸を同調させる」を検証する。ポイントは「吸気の際に手首を動かさない」「肋骨の下部をまんべんなく広げる」「呼気は抜かずにしっかりと吐く」である。「肋骨の下部～」はYMさんもよく言っていることである。KIさん以外でも通用するか？ぜひ検証したい。
立技 自護立掌乗せ手刀落とし
KIさんのリクエスト。前回同様、やはり正中線を攻める（守る）ことが肝要である。この技では「脇の締め」と「骨の入れ換え」を検証したが、あまり意識しすぎると受けと当たってしまう。「骨の入れ換え」は尺屈から始めたほうが技が通る。
所 感
今日の稽古は、今までじっくりと検証できなかった技を対人で行うことが出来た有意義な稽古であった。「体全体で引く」など、技の効きに大きな影響を与えるような理合いを見つけることが出来たのは収穫である。また、横外手取では「肩のポジション」に関する示唆をもらった。これは「横外手取」では技が効くのに「正面取」では効かないのはなぜか？と検証した際に、横を向いて手を差しだし、そのまま体を正面に向けると技が通るので肩関節のはまり具合などが影響しているのではないかとの結論に達した。これは合気下げなどで検証したが柔らかい当たりとなる。「肩のポジション」これは探求したい課題である。
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