イーストワード体育館での稽古。代稽古を執る。今日の参加者はFOさんとKIさん。久しぶりの月曜日メンバーである。今日は課題を「呼吸」としたが、稽古の構成的に検証することが出来なかった。いつもは途中参加するFOさんが珍しく稽古前から来ており、杖を使って一人稽古を行っていた。聞けば「杖を発表会で表演するため」とのこと。最近、合同稽古をした「鞭杆」に影響を受けたそうだ。そのFOさんから「今日は杖技をやるの?」と聞かれたので、これは導きであろうと杖技をメインに稽古を組み立てる。その中で「うつしみ」や「皮膚の縒り」について示唆を得ることが出来た稽古となった。
座技 両手取合気揚げ後方倒し
稽古前に読んだJIDAI氏の著書に書かれていた「呼吸」関することが非常に腑に落ちたので、この呼吸を意識してみる。技の崩しに使うというよりもJIDAI氏の著書にあった通り、「エネルギーの通し方」に関与しているようである。技的にはやはり「上がる」と当たる。FOさんには「一旦落としてから揚げる」、KIさんには小指を刺激するように「差し気味してから揚げる」と崩れる。特にFOさんは修正した後、見事に効いたがこれは呼吸によりエネルギーが通ったからではないだろうか。今後検証したい。
座技 両手取合気下げ後方倒し
合気揚げ後方倒しの教訓を生かしてそのまま下げてみる。FOさんには初手で効いた。「二段体回し」を多少意識した成果か?KIさんは「押す力はいらない」とのことで手首を返さずにそのまま落とす。やはり掴みタイプによる崩しの違いが鮮明になった。
杖技 両手取合気揚げ倒し
FOさんの希望により杖技を稽古する。今日は「捩じりで崩す」について皆で検証した。具体的には「まず崩す反対方向に杖を捩じり、このテンションを維持したまま捩じりを戻す」というもの。稽古する最中にKIさんが「うまくいった時は、捩じった手の内が変わらない」との感想を言っていたが、これは「皮膚の縒り」の理合いと同様であると感じた。杖を捩じって受けの手の内を変える(ここで皮膚の縒りが生起)際に、同様に自分の手の内も変化している。「捩じった手の内が変わらない」とは、その「皮膚の縒り」を維持したままということである。また「うつしみ」についても検証した。今日は「うつしみその1」から「その3」に加え、「姿勢をそのまま真似る」を試す。体の角度、足幅、握る位置、杖と体との間隔などすべてを真似ることにより同調できることが確認できた。これが面白いほど通る。あまり実戦的ではない理合いではあるが、効くのは事実。うつしみの効果が高いことの証明である。
杖技 両手取片手掴み合気揚げ倒し
これもFOさんの希望による技。この技でも「捩じりで崩す」のは同じだが、両手に対し片手では難しい。「杖を動かさずに捩じる」が肝。FOさんは「小指で引き上げながら(引き上げてからかも)捩じる」、KIさんは「その位置から捩じる」で正反対。やはり掴みタイプによる違いだ。稽古後の検証でFOさんは、押し込んだり、引き上げたりしないと捩じりを感知して抑えてしまう。これは「掌の横方向の皮膚の縒り」に弱いのではないかと仮説を立てた。反対にKIさんは「掌の縦方向の皮膚の縒り」に弱いとなる。次回検証したい。手首取りでも同様なのだろうか。また、うつしみの理も検証した。「肩をいからせた掴み(素人掴み)や「ぼーっとした掴み」などである。いずれもうつしみにより同調することが判明した。
杖技 両手取突き落とし
「捩じり」を維持したまま突き落とす。「手の内を変えず」にというよりも、手の位置は動かさずに体だけを前後させる。この技でもう一つ検証できたのは「うつしみ」で、相手と同じ姿勢、特に杖と体の位置関係を同じにすることで同調が強くなるということが判った。体を前後させることで波を発生させるのだが、姿勢が同じでないと波長が合わず崩れない。これも面白い理合いである。
立技 諸手取合気下げ
杖技を手首取りで検証する。捩じりは前腕ではなく、「指(若しくは掌)」で作る。波による崩しは同じであった。あまり一般的ではないが、受けが脇を開けて取るならば脇を開けて、体に付けて取るならこちらも体に付けてといった具合である。これを体内操作できれば実戦でも使えるのでは…
所 感
今日の稽古では「うつしみ」と「皮膚の縒り」とについて示唆をもらうことが出来た。特に、今日やった「姿勢をそのまま真似る」という検証は、なかなか出来る機会がないので非常に有意義であった。皆に感謝したい。また「皮膚の縒り」については思いがけずではあったが大きな収穫である。得物を使うことで理解が進んだので「導き」に乗ったおかげである。併せて「掌中の縦縒り・横縒り」という仮説を見つけることが出来たのも収穫。今後の検証材料だ。
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